ぼくらの住むこの世界では 旅にでる理由があり
誰もみな手をふっては しばし別れる
土曜日。Naoは自動車学校の卒業試験日で、それなりに緊張して出かけて行った。結構なまとまった雪が降ったので除雪をする。昨日、Makoは自宅から駅に歩いて出かけ、途中雪がひどくてタクシーを呼んだらしい。昼前にNaoから自動車学校まで迎えに来てほしいというので、みんなで出かける。「もし、試験に落ちていたらどうやって慰めよう」とMakoが冗談で言っていたが、無事に卒業検定は合格していた。その足で、Naoのメガネを買いに出かける。
丁度昼の時間になったので、教え子が経営しているパキスタン料理店へ向かう。残念ながら本人は母国に帰っていて不在だったが、Makoはエビカレー、相方はチキンカレー、自身はマトンカレー、Naoはチキンのハンバーガーを注文。土曜日の昼時なのに、客が誰もいなくて最初は心配したが、次第に席は埋まっていた。美味しくランチを食べる。
Naoのメガネを新調する。視能訓練士の大学に通うので、安価なメガネチェーン店のメガネではなく、いつもと同様の富士メガネで買う。細縁のインテリ風メガネを買っていた。
帰り道、チョコレート店によって息抜きをし、スーパーによって夕食の材料を買う。珍しく「おでんが食べたい」とNaoが言うので、今晩のメニューはおでんとなった。スーパーから自宅まで車で40分程、厳しく促されてMakoが運転して帰る。信号もほとんどなく、路面も乾いているのでなんて言うことはないが、ガソリンスタンドで給油の方法も学ぶ。ただ、自宅のカーポートに駐車する際は、かなりの時間を有するので、まだまだ練習は必要である。
建国記念の日による祝日。Naoは朝から自動車学校に出かける。もうすぐ卒業検定を受けるということで、大詰めである。Makoはバスに乗ってお友達と都心部に繰り出していった。午前中はカーポートや玄関上の雪庇を切り出して除雪を行う。お昼ごはんは自動車学校から戻ってきたNaoも一緒に、昨夜の残りのカムジャタンを食べる。
高校演劇の自主公演を観に行くというので、夕方前に都心部に出かける。実家により先日亡くなった東京に住む伯父さんの香典を届ける。父の兄である伯父さんは、東京在住ということもありそれほど会う機会も多くはなかったが、1989年、高校1年時に父と東京旅行に行った際のことは鮮明に覚えている。夏休みの8月1日、前年に開場した東京ドームで巨人VSヤクルト戦を観戦した。連続完投勝利で注目されていた斎藤雅樹投手が登板し、巨人が勝利を収めた。8月2日は、東京の伯父さんに横浜の中華街に連れて行ってもらい、老舗の中華料理店で回転する円卓で本格中華料理を食べた。その帰り、やけにきれいな花火が地上近くで見られると思って眺めていたら、それは2名の花火師が亡くなった山下公園での花火事故だった。病院事務の仕事をやっていた伯父さんは、仕事の話はもちろん、うたごえ運動のことなど、柔らかな笑顔と口調で話をしてくれたことを思い出す。
観劇後は、焼き鳥チェーン店で夕食。ここでNaoは焼き鳥タレ派だということが判明する。Makoは人生初めての献血を行った。20歳になるまで自身の血液型が不明だったMakoだが、この日O型であることが判明。家族4人、全員が違う血液型であることが分かった。
昨日からMakoのお友達が関西より遊びに来ている。夕食は手巻き寿司にしようと、午前中にMakoと一緒に買い物にでかける。車で40分程、鮮魚の有名店は平日にも関わらず混雑していた。本マグロやヒラメ、サーモン、真鯛、ホタテ、ホッキ貝などを購入。また精肉もそれなりに充実しているので、ラム肉も買う。サッポロクラシックで乾杯した。
そして、土曜日。北海道旅行の目的であるスキーに行きたいということだったので、Makoと3人で出かける。Makoも高校2年生の時以来なので、3年ぶりのスキーとなる。お友達は高校の修学旅行などで2~3度滑ったことがあるぐらい。スキーセットをレンタルし、まずは最も初心者のゲレンデで足慣らし。Makoも丁寧にサポートしていた。お昼はロッジでラーメンを食べて一休み。午後からはゴンドラに乗って山頂まで行き、時間をかけて降りてくる。ゆっくり滑ると4時間はあっという間に過ぎていった。久々のスキーのMakoも、ブランクを感じさせない滑りだった。
夕食は昨日買っておいた生ラムでジンギスカン。二晩続けてザ・北海道飯である。相方が同僚と飲み会に出かけていたため、バスの最終便に合わせて高速バス停留所まで迎えに行く。Makoも一緒に付き合ってくれた。家に戻ると23時を回っていたが、京都へのフェリー旅で、真夜中に車で移動した経験からすれば、まだまだ活動時間としては序の口レベルといった感じだ。
金曜の夜にMakoが帰ってくるので、空港に迎えに行った。約2週間、引っ越し荷物をすべて引き払った部屋で、寝袋生活で耐え忍び、午前中に2年過ごした部屋を引き払ってきた。夕食は、空港から15分程度の回転寿司店へ。金曜の夜だが、比較的空いていた。NaoもMakoも100メートル走のように、猛ダッシュで食べ進める。Mako曰く「お腹がいっぱいになる前に、たくさん食べたい」とのことだった。
土曜日は、Naoの自動車学校がお休みだったので、みんなで買い物に出かける。大型ショッピングセンターへ行き、数店回り、Naoの服をMakoが見繕う。昼食は多数決でパスタに決まったが、混雑していたので中華店へ。Naoはいつも担々麺。Makoはトウガラシがたくさん載った激辛ラーメンを食べていた。結局、ファストファッションの店も行き、Naoの新生活用の服がそろってきた。
日曜日、昨日同様に朝食後に除雪する。暖冬で1月中は一度も除雪機を動かすことがなかったが、ここ数日はベタ雪が降り続いていた。残り物のお餅などでの昼食後、ジブリ映画の「もののけ姫」を鑑賞。昨日は「天空の城ラピュタ」を見た。Makoは愛知県のジブリパークに行きたいというが、ジブリ映画をほとんど見ていないために、その予習である。いずれも1980~90年代の作品だが、作品テーマがいずれも自然との共生。四半世紀が過ぎ、社会がさらに複雑化していることを痛感する。
夕食に太巻きをつくり、夕食後にはリビングの窓を開けて、MakoとNaoは順番に豆まきをする。とても小さな声で。